歌舞伎町ボーイズ
 と言った。


「うん。あたしも育ちはいいけど、ケンとかコウジとつるんでるうちに、悪い色に染まって、慣れちゃった」


「まあ、歌舞伎町はそんな街だからな」


「そうね。遊ぶにはちょうどいいかも?」


 彼女はそう言って笑う。
 

 そして、


「もう帰る?」


 と訊いてきた。


「ああ、その方がいいかも。夜明けだけど、明るいから、問題ないし」


「ケンも仕事無理しないでね」


「うん。ホストクラブなんか、3K労働の職場だけどな」


 言って笑う。
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