歌舞伎町ボーイズ
 互いに金を貯めていた。


 実家のオヤジたちなどには一切世話にならずに、自力で。


 俺たちは自分たちのことを、“歌舞伎町ボーイズ”と呼んでいた。


 もちろん、30を過ぎているから、今更ボーイズでもないのだけれど……。


 コーヒーを飲み終えて、カフェを出、歩き出す。


 ちょうど、午後零時32分を回った頃だった。


 都内は混雑している。


 この前の台風による雨風や豪雨で、まだ復旧してないまま……。


 

 

< 5 / 273 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop