歌舞伎町ボーイズ
 ――今日は俺も夜仕事あるし、会わない方がいいかな?


「そうね。また、別の日にでも」


 ――分かった。じゃあな。


 電話を切って、スマホをテーブルに置き、もう一杯アイスコーヒーを淹れて飲む。


 眠くないにしても、ベッドに入れば、ゴロゴロしていた。


 その日は一日、自宅マンションにいて、夕方を迎える。


 合間に適当に自炊して、食べながら……。

 
 午後4時12分。


 部屋着から外出着に着替えて、部屋を出、店へと向かう。


 いろいろあった。


 この街にいると。


 繁華街の出入り口には、新宿署の警官らしい人間が数名いる。


 尹流グループ摘発のため、全力を振り絞っているのだろう。
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