歌舞伎町ボーイズ
 俺たちに後悔の二文字はない。


 人間、結局のところ、取ってきた行動がベストなのだ。


 それに実家とはずっと距離を置いている。


 別にいいのだった。


 俺たちにとって、ここ新宿が自分たちの居場所なのだ。


 ユキは仕事中だろう。


 歌舞伎町のマックは終夜営業である。


 俺もコウジも何度ファーストフードを食べたか分からないぐらい、口にしてきている。


 午後11時26分。


 休憩が終わり、また接客し始める。


 疲れはあった。


 だが、持ちこたえるしかない。


 スマホはポケットに入れていた。
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