歌舞伎町ボーイズ
第20章
     20
 2019年11月3日午前3時36分。


 店長のジュンが、


「少し早いけど、片付け始めてくれ」


 と、俺たちホストに言ってきた。 


 皆口々に「分かりました」と返し、店内を回って、テーブルやソファーなどを片付け出す。


 疲れていた。


 この時間帯だと、肉体も限界だ。


 確かにクラープでの給料はいい。


 報酬に不満はないのだ。


 だが、店を辞めていく人間がいるのは、なぜなのか? 


 やはり人間関係が原因なのだろうと思う。


 ホストは客商売だ。

 
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