key~失った記憶~
日常
西洋風の洒落た街並み



日本だということも忘れてしまう程の異空間


外国に例えるならイギリスの首都ロンドンといったところだろう。


シャーロキアンやホームズフリークならば訪れたくなる地だ。


私も少なからずシャーロキアンなのでこの街が大好きだ。


最も私の場合、シャーロック・ホームズに限らず、沢山の推理小説を読んできたので、私のこれを皆、推理オタクという。否定出来ないところが痛い。


日本であって日本でない鞠生町───その珍しさで数々の雑誌や週刊誌などに記載している。その為、休日には多くの観光客が訪れる。


23年間生まれ育った街が世間に知られているのはちょっとした優越感。



「………ぃ………おい!」


いきなり私の思考を閉ざすようにあいつの声が聞こえてきた。

『……なによ』

「ボーっとしてねぇで仕事しろ、仕事!」

『……ιはいはい』


いい忘れていたが私の職業はしがない探偵。


二年前に設立してからそれなりに繁盛している。


この妙に偉そうなのが私の左腕の左海学。私の方が上だっつーの!と言いたいがそんな事口が裂けても言えない。あーみえて暴君なのだ。恐ろしい…。


先程私の思考回路をシャットダウンした張本人。
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