指輪の魔法がとけた時
「あぁ、ちょっとけんかしててね。
アンタと昔付き合っていたのは知ってたけど、あすかは俺にヤキモチ妬かせたくてわざと俺の指輪外して昔の指輪はめたんだよ。

ったく、はやく処分しろよなあすか。

それともこっちの指輪はめてアイツと今夜過ごすか?
どうする?」

からかうように笑う慎に正面から抱きついて

「ごめんね、慎。
それ、いらないから慎が処分して。

意地悪言わないでよ慎。

私が慎をすごく好きなことわかってるでしょ…?」

上目使いに慎を見上げると、一瞬大きく目を見開いて頬を赤く染めて私から視線をそらした。

「…そんな、可愛い顔するな…」

ぼそりと呟いた声は私の耳にはっきり届き、私の頬もつられたように赤く染まった。
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