指輪の魔法がとけた時
「おい、簡単にばらすなよ田仲」

田仲の発言にも、あっさり認めた慎にも、私はぎょっとして二人を唖然として見つめた。

「だって、課長ここに赴任してきてから、長谷川の身辺かぎまわってたじゃないですか。

課長が長谷川好きなのはすぐわかりましたよ」

はぁーとため息をついた田仲はどこか不機嫌だ。

「ったく、やっと邪魔者がいなくなったからゆっくり落とそうと頑張ってたのにまるできがつかないし。
もたもたしてたら横からかっさわれちゃったし。

まぁ課長相手じゃ勝負はみえてましたけどね」

「えっ？」

苦笑いしながら田仲は

「ただの同期としか見てもらえなかたけど、長谷川のこと好きだったってこと。
ちぇ、やっぱ失恋かよ」

「おい、どさくさに紛れて俺の女口説くなよ田仲」

「いーじゃないですか！
もう課長のものなんですから」

二人のやりとりにさらにフロアーのみんなが騒ぎだす。
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