指輪の魔法がとけた時

真実

「慎…」

再び溢れ出した涙を優しく拭い

「一緒に連れていくからな。
公私混同なのはわかってる。
でも、一人にはしておけない。

それに、向こうでいい機会だからあすかに会わせておきたいやつがいるんだ」

慎の言葉にビクンと体が固まる。

「それって…もしかして明日葉…さん?」

慎が目を丸くした。

「明日葉のこと知ってたのか?」

小さく頷く。
聞くなら今だ。

「慎、私がずっとはめていた指輪って私じゃなくて明日葉さんが身につけるはずだったんでしょ?」

「はっ?」

慎が眉を潜めて怪訝な顔をして私を見下ろした。





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