指輪の魔法がとけた時
「この指輪よく見てよ!!
渡すべき相手ですって!?

私にはめてほしいってバカにしないでよ!!

私は亮二のお古ですもんね…だからお下がりで十分なんだ…」

自分で言っておいて自分の言葉に傷つき涙が浮かぶ。

唖然として指輪と私を眺めている慎に思っていることをぶちまける。

もうとまならなかった。

「亮二に慎が浮気してるって言われた。

横浜で親友の奥さんと浮気してるって。

もちろんそんなこと信じなかった。

だけど、寂しくて昨日会いにいったら、ホテルから綺麗な人と腕を組んででてきたじゃない!

私と目があったくせに言い訳をもしないの?

…よく見てよ、指輪の内側!

最低だよ慎…」

指輪の内側に目をやった慎は、大きく目を見開いてその顔はみるみる青ざめた。

「嘘だろ…」

ベットから立ち上がった慎は携帯を掴み私に言い訳もせずにどこかへ電話をかけはじめた。

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