指輪の魔法がとけた時
そう言い残して出張先に戻っていった慎をベットから黙って見送ってから三日、左足足首を複雑骨折した私は病院のベットから動けないでいた。
パンパンに腫れ上がった足は相変わらず痛みはおさまらず、腫れが引けばギブス固定をして自宅に帰ることができるが、完治までは三ヶ月程かかると告げられた。
「はぁぁ、このままずっとここにいたいな…」
思わず漏れた溜め息と声に
「そんなに俺と一緒にいたくないのかよ」
不機嫌な顔をしてスーツに身を包んだ慎がカーテンから顔を覗かせた。
「えっ!?出張は…」
「田仲と引き継いできた。
一刻も早く会いたいと思ってたのは俺だけか?」
伸ばされた手が優しく私の頬を撫でる。
ほんの数日前までは、当たり前に私に触れていた手がとても懐かしく感じられた。
パンパンに腫れ上がった足は相変わらず痛みはおさまらず、腫れが引けばギブス固定をして自宅に帰ることができるが、完治までは三ヶ月程かかると告げられた。
「はぁぁ、このままずっとここにいたいな…」
思わず漏れた溜め息と声に
「そんなに俺と一緒にいたくないのかよ」
不機嫌な顔をしてスーツに身を包んだ慎がカーテンから顔を覗かせた。
「えっ!?出張は…」
「田仲と引き継いできた。
一刻も早く会いたいと思ってたのは俺だけか?」
伸ばされた手が優しく私の頬を撫でる。
ほんの数日前までは、当たり前に私に触れていた手がとても懐かしく感じられた。