指輪の魔法がとけた時
「ちょっちょっとまって。
整理させて。

ミズホコーポレーションの社長の息子ってことよね…」


「あぁ、そうだ。
俺がいずれは後を継ぐことになる。」

「もっと早く教えてよ!」

「早く教えたら俺となんて結婚しないだろ?」

「当たり前でしょ!
私よりずっと慎には相応しい人と一緒になるべきじゃない!

ご両親だって私じゃ納得しないわよ」

告げられた事実に益々慎と共に歩む未来なんて想像するわけにはいかず、目を伏せて固く握りしめた手に視線を落とすしかなかった。



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