お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。



だんだんと距離が近づいてきて、
ゼロになる寸前……。



「……あ、あき、……せんぱい……っ」


ほんとにギリギリ。
ほぼ目の前に先輩のきれいな顔がドアップ。


ちゃんと呼んだら、ピタッと止まってくれた。



「もっかい」

「あ、暁生……先輩」


「先輩はいらないけど」

「な、ないとダメです」


そんな呼び捨てにできないし、くん付けで呼ぶのもなんか違和感あるし。



「これからそーやって呼べる?」

「よ、呼びます」


「やけに聞き分けがいーね」

「呼ばないと食べられちゃいそう……なので」


「ふっ……よくわかってんじゃん。
賢い杞羽チャンはイイコだね」


自分の思い通りにいったから、とても満足そう。



「素直な子は嫌いじゃないよ」


ずるい言い方。
嫌いじゃないけど、好きとは言わない。


別に……
好きっていって欲しいわけじゃない━━━はずだけど。

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