お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。
よくわからなくてキョトンとしていたら、沙耶がため息をついてカバンの中からある物を取り出して渡してきた。
「それで首元確かめてみなよ。きれーな紅色がくっきり見えるだろうから」
な、なんで鏡?
しかも首元確かめてって、別に何も……。
「あれ……なんでこんな紅いんだろう」
首筋に紅い跡のようなものが2つくらい見える。
まったく気にしていなかったし、気づきもしなかったけど、しっかり見たら結構目立つ。
「春瀬先輩に何かされた記憶ない?」
「あ……、ある……」
ちょうど2日前の土曜日。
千里が帰ったあと、ベッドで何度か首筋に何かされたような……。
「ということは、ソレ。春瀬先輩の仕業ってわかるでしょ」
「え、えっと、これって……」
「他の男に取られたくないって意味でつけたキスマークってやつだろうね」
きす、まーく??
なんだなんだ、聞き慣れない単語。