お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。
なんかダメだ。
今きっと熱がピークに上がってるから、もうこのまま倒れそう。
わたしがこんな状態だっていうのに、朝が弱い先輩はスヤスヤベッドで眠ってる。
「せん……ぱい、起きて……ください」
なんとかベッドのそばまでたどり着いたけど、そろそろ体力の限界。
目の前にあるベッドに飛び込みたい。
……そう思った途端、ひどいめまいに襲われて先輩が眠るベッドに身体が倒れてしまった。
全体重が先輩の上に乗っかってるけど、だるくてだるくて退くこともできない。
「……ん、なに。おも……」
「ぅ……せんぱい……起きて……」
どうやらわたしの重さで目が覚めたみたい。
「……どーしたの杞羽」
「だるい……です」
ほんの少しだけ、心配そうに名前を呼んでくれたような。
熱でボケてるからそう聞こえただけ……かな。