お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。
暁生先輩がベッドから身体を起こして、優しくわたしの頬とおでこを触った。
「……うわ、あつ。もしかして熱あるの?」
「あり、ます……」
「寝てなきゃダメじゃん」
「だって……暁生先輩のこと起こしてあげないとって思って……。電話しても出ないし、だから……」
ダメだ、喋るのもダルい。
喉もさっきよりもっと痛いし。
「あー……わかったわかった。
無理して喋んなくていいから」
「ぅ……ごほっ……」
「んじゃ、わざわざ俺のために来てくれたってことね。ごめんね、無理させて」
珍しい……。
暁生先輩が謝ってる。
あれかな、わたしが弱ってるからいつもみたいな調子になれないのかな。
「とりあえず部屋まで抱っこしてあげるから」
そう言うと、優しく抱っこしてくれた。
簡単にひょいっと抱き上げて、普段の暁生先輩からは想像できないくらい力があった。