お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。
「ってか、また高校でも杞羽と同じクラスになるとはね」
「ほんとに。中学なんて3年間ずっと一緒だったもんね」
黒板に貼られた座席表を確認すると、真ん中の列の前から3番目。
なんとも微妙な席というか。
そしてわたしの後ろはお決まりの沙耶。
わたしが紗倉で、沙耶の苗字は佐々木なので番号順は同じクラスになると必然的にいつも前後。
とりあえず入学式に遅刻しなくてよかったと思いながら、自分の席に着く。
しばらくして担任の先生が教室に来て、体育館へと移動して無事に入学式を終えた。
***
そして、今日1日はあっという間に終わり帰る準備をしていると。
「あっ、そういえば杞羽ってもう一人暮らし始めたんだっけ?」
「うん、もう始めてるよ」
「へぇ、それは大変なことで」
「いやいや、沙耶のほうこそ電車とバス使って通学時間めちゃくちゃかかるじゃん」