お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。



既定の制服をかなり着崩して、制服の上にパーカーを羽織って黒のリュックを背負って。


足元は動きやすそうなスニーカーを履いて。


な、なぜここに━━━━千里がいるの……!?


明らかに学校帰りで、そのままここにやって来ました感満載。


顔が認識できるくらいまでの距離になれば、もう逃げることはできないわけで。



「やっと出てきたかよ、おっそ」


「なんで千里がここにいるの!!」


「杞羽に会いに来た以外に理由ねーだろ」


「なんで会いに来るの」


千里は結構頭のいい高校に通ってて、部活もやってて忙しいのに。

こんなところ来てる暇ないじゃん。



「つめてーのな。彼氏いるからそんな態度なわけ?」


「そ、そういうわけじゃ、ない……けど」


「つーか。付き合ってんのに一緒に帰ったりしないわけ?隣にも住んでて帰り道一緒なのに」


はっ、しまった。
千里には暁生先輩と付き合ってるって話で通してるんだった!


すっかりこってり忘れていた。

< 136 / 350 >

この作品をシェア

pagetop