お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。
というか、そもそもわたしと暁生先輩の関係なんて隣の部屋に住んでる住人程度のもので。
お互いが誰といようが、どこにいようが、干渉するような関係性じゃない。
なのに、なんでこんなに先輩のことばかり気になっちゃうんだろう。
あぁ、もうダメだダメだ。
いろいろ考えるからわけわかんなくなるんだ。
頭をブンブン横に振って、何も考えないようにしてジュースをストローで勢いよく吸った。
口の中に広がるのは氷が少し溶けたせいで、味が薄くなったあまり美味しくないマンゴージュース。
もう……先輩のせいでこんな味になっちゃったじゃんか。
はぁ……とため息が出そうになった瞬間。
「……っ」
少し近い距離で見えた……
見覚えのあるシルエット。
一瞬、人違いかと思ったけどたぶん合ってる。