お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。
「いや〜〜まさか杞羽がヤキモチとはね〜。まんまと春瀬先輩の魅力に落ちちゃったわけか」
「落ちてない落ちてない!!」
「強がるのは程々にしておかないと、あとあと気持ちにしっかり気づいたとき後悔するよ?あのとき、好きなら認めておけばよかったーってね」
認めるも何も、
好き……なんてそんなことない、もん。
あんな自由で自分勝手でデリカシーのかけらもなくて。
ワガママばかりで全然優しくないし。
でも、気づいたら一緒にいるのが当たり前になっていて。
きっと最近は誰よりも先輩がそばにいて。
おまけに、暁生先輩の触れ方は甘いからずるくて。
しかも、甘いことを囁かれたら心臓をギュッてつかまれるくらい、ドキドキクラクラして。
暁生先輩の隣にいて、自分の中で勝手にいちばん側にいるのは自分だって思い込んじゃってたから。
それと、何も経験がないわたしと、
いろんな女の人を知っている先輩と。
この差が今はすごくすごく虚しくて。