お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。
矛盾してばかりの気持ち。
モヤモヤした気持ちから逃げるために、自分から距離を置いたくせに。
わたしがいなかったら何もできないんじゃないかって、そんなことを思っていたけれど。
結局、暁生先輩みたいなイケメンが困っていたら女の人が放っておくわけなんかなくて。
きっとあの美人の家にでも転がり込んでお世話してもらってるんじゃと考えてまた嫌になる。
だから、わたしが突然いなくなったって向こうにとってはなんともないわけで。
それを証拠に、暁生先輩からは一度も連絡は来なかった。
***
そして迎えた放課後。
今日もわざわざ遠いほうの実家に帰ろうとしたんだけど。
しまった……。
もう学校は夏服に衣替えの時期で、長袖で過ごすのが暑苦しくなってきた。
だから、明日くらいから夏服にしたいんだけども。
夏のブラウスもスカートも、ぜんぶマンションにあるからいったん帰らないといけなくなった。