お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。



あっという間の出来事すぎて、今なんでこんなことになってるのか、これから先なにが起こるのか何も考えられない。



ただ、今もまだ目の前に立っている暁生先輩との近すぎる距離感に心臓はドクドクうるさくて鳴り止まない。


薄暗い玄関で、

真後ろは玄関の扉。


目の前には先輩の大きな身体。

真横は先輩が扉に両手をついているせいで。


どこを見ても逃げ場がない。


「せ、せんぱ……っ」


完全に不意打ち。


声を発したと同時に、その先が言えなかった。



「っ……、ん」


下からすくいあげるように、

唇を塞がれてしまったから。


一瞬、何が起こってるのか。

目の前には暗くて見えないけど、先輩の顔がすごく近くにあって。


唇には柔らかい感触が伝わって。

その感触が、なんでか初めてじゃない気がして。

< 153 / 350 >

この作品をシェア

pagetop