お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。



「もう……しちゃ、ダメ…です……っ」


わずかながらに残っていた正常な理性が、なんとかブレーキをかけた。


なのに。


「……なんで?
俺はもっと杞羽が欲しいのに」


こんな甘い誘い方をされて、
落ちない子がいないわけない。


グラッグラに揺さぶられて、

わたしの心を簡単に奪ってしまうくらいの、先輩の甘い言葉は魔法がかかっているみたい。



「こ、こんな甘いの、嫌です……っ。お、おかしくなっちゃう……から……っ」


あぁ、もう何言っちゃってるんだろ。

甘いとか、おかしくなっちゃうとか。


なんでか、瞳にジワリと涙が滲んで、そのまま先輩を見つめると。



「……おかしくなればいいじゃん」


不意打ち……じゃない。

今度はゆっくり顔を近づけて、スローモーションみたいなキス。


とっさに顔を背けたら唇は触れなかったのに。



……避けれなかった。

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