お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。
「せんぱい……っ、起きて、ください……っ」
もうやだ。
耳元にかかる息がくすぐったいし、
腰のあたりに回ってる先輩の手が、なんでか動いて身体を撫でてくるし。
わざと、わざとやってる。
「寝たフリしないで、ください……っ」
「……フリなんてしてないのに」
ほら、イジワルそうな声が降ってきた。
起きてるのに、わたしの反応を見て愉しむみたいに遊んでるから。
「起きなきゃダメ、です。
あと、身体とか触っちゃダメ……です」
「触っちゃダメなの?」
ダメって意味を込めて、両手で力いっぱい先輩の身体を押し返してみたら。
「少し前まで俺のこと誘惑してきてたくせに」
「……っ?」
「まあ、熱あったから意識が朦朧としてたんだろうけど……」
熱……?
意識が朦朧?
それっていったい、いつの話……?
「……大胆な杞羽チャン可愛かったのに」