お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。

「……ふーん。
んじゃ、俺がぜんぶ教えてあげる」


そんな惑わすようなこと言わないで。


わたしだけに向けられる言葉じゃないのに、いちいち心臓がうるさくなるのほんとに嫌。


流されたら……いいことない、自分が傷つくだけ。


特別になりたいって思うわがままな自分、欲張りな自分なんて知らない……。



「や……だ……っ。
先輩には教えてもらいたくない……っ」


気づいたら、いつもより強い力で暁生先輩の身体を押し返していた。



違う……。

こんな甘いこと、されるのは教えてもらうのは先輩がいいのに。


ただ、わたし以外の女の子を知ってる、慣れてる先輩にこんなことされるのがどうしても嫌だって思っちゃう……。



わたしだけ……特別だったらいいのに。


そうしたら、こんな気持ちになることなんかないのに。



暁生先輩の気まぐれと甘さに

振り回されてばっかり……だ。