お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。



***


沙耶と教室で別れて下駄箱へ。

ローファーに履き替えて、つま先を軽くトントンと地面について。


よし帰ろうって思って、外に出てみたら。



……うわ。
なんでなんで、こんなタイミングで。

しかもこんな場所でバッタリ会うなんて。


思わず、手に持っていたカバンを握る手に力が入る。


気づかないフリをして、何も喋りかけずにそのまま立ち去っていくか。


でもでも

目の前にいる━━━━暁生先輩とバッチリ目があってしまったから。


うぅ……ひたすら気まずい。


この前のことがあってから、もう自然に接することなんてできるわけなくて。


暁生先輩も何を考えているのかさっぱりで、考えが読めないから本当に困る。


気まずさに耐えきれなくなって思わず地面に目線を落とすと。



「……ひっ、な、なんですか」


目を合わせるように、暁生先輩が急に顔を覗き込んできた。


そのせいで思わず身体が後ろに少し下がる。

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