お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。
今さらこんなこと考えてるなんてバカみたい……。
わたしが心配することでもないだろうし、そもそも避けてるのはわたしだし。
今までバタバタとお世話をしていたのが嘘みたいに静かになって、そこでさびしさを感じるって重症かもしれない。
って……そもそも、菜津さんいるから1人じゃない……か。
もう考えるのはやめて、いい加減諦めちゃえばいいのに往生際が悪い。
ふと、テーブルのほうに目を向ければ、雑に置かれた暁生先輩の部屋の鍵……。
もう必要ないから返したほうがいい……かな。
こんなのいつまでも持ってるからいけないんだと。
だからといって、鍵を返したから暁生先輩への気持ちが無くなるのかって言われたら無理に等しいけど。
わたしの中で勝手なけじめとして、
鍵を返しに行くことにした。