お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。
部屋を出てすぐ。
前はなんの躊躇もせずに開けていた隣の部屋。
なのに今は緊張しすぎて扉の前で固まったまま。
そもそも、いつもは鍵を使って勝手に部屋に入っていたけど、今日はきちんとインターホン鳴らしたほうがいいような気がして。
鍵をさすのをやめて、
いったんインターホンを鳴らした。
微かにインターホンの音が鳴ったのが部屋の外からでもわかる。
「あ……っ」
押した後にすぐに後悔した。
何も言うこと考えてなくて、簡単に押してしまうなんて。
扉が開くまで変にドキドキして、
身体からブワッと汗が出てくる。
でも、何秒経っても扉が開くことはなくて。
出かけてる……?
それとも寝てる?
今の時刻はお昼前の11時。
さすがにもう起きてるとは思うんだけども。
扉のノブに手をかけて、そのままグッと下におろすと。
「え……っ、開いてる……」
施錠されていなくて、あっさり開いた。