お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。
「へぇ、暁生と同じ学校なんだ〜。学生とか若くてうらやましい〜」
なんて言いながら、わたしの横をすり抜けていった菜津さんからは、大人っぽい香水の匂いがした。
「あの……菜津さんは、学生さんではないってことですか?」
別に聞かなくてもいいのに、変に気になって菜津さんの後ろをついて行って、そんなことを聞いてしまう。
「ん〜、学生ではないかなぁ。だってもう今年で23だし〜。高校生からしたらおばさんとか言われちゃう?」
軽く笑いながら冷蔵庫を開けて、フルーツが描かれた派手なピンクの缶をパカッと開けた。
たぶんお酒……かな。
というか、やっぱり年上だったんだ。
わたしと7歳も違う、大人の女の人。
「23歳なんて、わたしからしたらすごく大人に見えてうらやましい……です」
きっと暁生先輩は、菜津さんみたいな人が好みなんだと思う。
大人だし、包容力とかありそうだし。