お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。
好き……?
あれ、いま確かに言った?
あれ、空耳……?
それとも気のせい……?
びっくりしすぎて、さっきまで止まらなかった涙が引っ込んでいっちゃった。
「……んだよ、そんな驚くかよ」
「え……あっ、えと……今なんて?」
「何回も言わせる気かよ」
「だ、だって今……」
「杞羽のこと好きだって言ってんの」
パニックになってるわたしを差し置いて、またさらっと口にした。
この"好き"って━━━どういうこと……?
幼なじみとして好きとか。
それしか思いつかないけど。
「えっと……わたしも千里のこと好き……だよ?」
「いや……たぶん俺の好きとお前の好きはちげーから」
「違うって……?」
「俺はお前のこと幼なじみとしてじゃなくて
━━━━1人の女として好きなんだよ」
その直後、優しくて大好きな匂いに包まれた。