お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。



好き……?

あれ、いま確かに言った?

あれ、空耳……?

それとも気のせい……?


びっくりしすぎて、さっきまで止まらなかった涙が引っ込んでいっちゃった。



「……んだよ、そんな驚くかよ」


「え……あっ、えと……今なんて?」


「何回も言わせる気かよ」


「だ、だって今……」



「杞羽のこと好きだって言ってんの」


パニックになってるわたしを差し置いて、またさらっと口にした。


この"好き"って━━━どういうこと……?



幼なじみとして好きとか。

それしか思いつかないけど。



「えっと……わたしも千里のこと好き……だよ?」


「いや……たぶん俺の好きとお前の好きはちげーから」


「違うって……?」



「俺はお前のこと幼なじみとしてじゃなくて
━━━━1人の女として好きなんだよ」



その直後、優しくて大好きな匂いに包まれた。

< 214 / 350 >

この作品をシェア

pagetop