お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。
でもそれは間違っていて。
「ち、ちさと、ごめん……ね。わたし千里のこと好きだけど……。こ、こういうことは、暁生先輩以外にはされたくない……っ」
わたしの瞳に映る千里はひどく悲しく笑ってた。
こんな表情初めて見た。
少なくとも、そうさせているのはわたしで。
千里が次に何を言ってくるか、予測ができなくて少し怖かった。
でも。
「……だと思った。お前って昔から自分の嫌なことは、はっきり嫌だって相手に伝えるもんな」
けっして、強引に攻めてくるわけでもなくて、そっとわたしから距離を取った。
「今なら杞羽が少しでも俺のこと意識して、俺に頼ってくるかもしれねーって思ったけど、それは間違いだったな」
「っ、」
「ごめんな、急に困らせるようなこと伝えて」
「なんで……千里が謝るの……っ」