お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。



***


「はい、これでぜんぶ完成〜。あとは着替えるだけね」


「うぅ、だからこれ何ってば……っ!」


髪はアイロンでしっかりカールがかけられて、崩れないように軽くワックスをなじませて。



「あっ、服は黒っぽい感じのがいいかも。あんまり子供っぽいのはNGね」


「お願いだからわたしの話聞いてよぉ……」


「クローゼットどこ?わたしが服も選んであげるわ」


もはやわたしの声なんて聞こえてないものとされてるみたいで。


お構いなしにクローゼットをガサガサと漁られて、沙耶に着なさいって言われたものに着替えを済ませた。



「んー、よしよしバッチリー!いつもの杞羽よりだいぶ大人っぽい感じになってるじゃん」


沙耶の言うとおり、
全身鏡に映る自分はいつもより何倍も大人っぽく見える。


って、だからなんでこんなことになってるのか、いい加減説明がないとおかしいと思うんだけど!

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