お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。
それを先輩にぜんぶ話してみたら。
「ってか、なんで俺に何も言わずに鍵置いてってんの。鍵返しに来たこと全然気づかなくて、つい最近菜津からこの前杞羽がここに来たって聞いたし」
「やっ、だって……暁生先輩が菜津さんのこと好きだと思ったから…。だから、もう先輩のこと諦めなきゃって思って……」
勘違いしたわたしも悪いけど、暁生先輩だって思わせぶりなことばっかりして、肝心な気持ち伝えてくれなかったじゃん。
誤解しても仕方ないよ。
「……諦めなくていーのに」
「だって、先輩…、気持ちちゃんと教えてくれないじゃん……っ」
わたしばっかりがこんなに必死になってるのがすごく悔しくて、なんでかまた泣きそうになる。
「……いっこだけ、いいこと教えてあげよーか」
「へ……っ?」
「……俺は好きでもない子にキスはしない」