お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。



でも、今回はどうやら違ったみたいで。



「……杞羽に会いたくなった」

「へ……っ」


不意に腕を引いてきて、
みんなが見てる前でギューッと抱きつく。



えっ、えっ、何この状況……!!


周りはザワッとして、女の子たちからは悲鳴みたいな声も聞こえてくる。


なのに、周りをまったく気にしていない暁生先輩はお構いなしで抱きついたまま。



「ねー……杞羽。このままキスしたい」


「へ……っ!?」


耳元で明らかにアウトな誘いが聞こえて、あわてて近づいてくる先輩の顔を片手でブロック。



「何この手……邪魔」


「ダメですダメです、みんな見てます……っ!」


「んー、我慢できない無理」


チュッと……唇の真横スレスレにキスを落としてきて。


その瞬間、周りからは「キャー!!」というような声が聞こえて。



唇は外したけど、ぜったいぜったい周りから見たらもろキスしてるように見えたって……!

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