お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。
朝ごはんを用意して、洗濯とかお風呂掃除とかやれることをぜんぶ済ませて。
朝の時間は本当に過ぎるのが早くて、あわてるわたしとは対照的にのんびりマイペースな暁生先輩。
「ねー、杞羽ネクタイやって」
「も、もうっ」
自分でできるのに、いつもこうやって甘えてくるから。
そこで自分でやってって言えたらいいんだけど、なんだかんだ先輩には甘いからやってあげちゃう毎日。
ネクタイの結び方なんて最初の頃は全然わかんなくて。
今もまだ手つきが慣れてなくて、結ぶのに精いっぱい。
そんな様子をいつも先輩はたのしそーに見てる。
たぶんだけど、わたしができないことを必死に頑張ってるのを見るのが愉しいから、わざとネクタイ頼んでるとしか思えない。
だから。
その余裕な笑みを崩したくて。