お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。



ベッドに入って1時間くらいがあっという間に過ぎてしまう。


身体を右に向けたり、左に向けたり。
いろいろ変えてみても全然眠くならない。



いつも、先輩が隣にいたら眠れないなんてことはなかったのに。



自分が想像してた以上に、わたしには暁生先輩がそばにいないダメみたいで。



「うぅ、もうやだ……」


観念して、先輩の部屋に行くしか……と、思った直後。



いきなり部屋の扉がゆっくり音を立てて開いた。



真っ暗にしてるせいで、誰が入ってきたのかはわかんない。


でも。



「……そろそろさびしくなった?」



なんて声が聞こえれば誰かわかっちゃう。


それと同時に、わたしがさびしがってることなんてぜんぶお見通しなんだって。



「襲いにきましたよ、杞羽チャン」


「うぅ……」


ベッドのそばに━━━━暁生先輩の気配。

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