お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。



「あっ、それかさー。あえて春瀬先輩の部屋行くのやめてみるとか」


「やめるって、何も言わずに?」



「そうそうー。向こうが引いてくるなら、こっちも引くか、もしくは攻めるかどっちかじゃない?」


もし先輩の気持ちが冷めてて、わたしまで引いちゃったら、このまま別れるみたいな展開もあり得なくない…じゃん。



「杞羽の性格上、攻めるのは無理そうじゃん?」


「う……っ」


「だったら、こっちも引いてみな!それで春瀬先輩が何もアクション起こしてこなかったら諦めるしかないけど」


結局、沙耶の言うとおり今日の夜から先輩の部屋に行くことをやめた。


もちろん、何も連絡もせずに。



もし、これで先輩がなんともないって感じだったら本格的に別れの危機……。


自分の中で勝手に賭けに出てるつもりで、その日は学校から帰って部屋に閉じこもった。

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