お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。



「そ、れは……、先輩も同じじゃん……っ」


「何が?」


ここにきてとぼけるの?
何が?なんて、自分がいちばんわかってるくせに。



「先輩は、わたしに飽きちゃったの……っ?」


「は……?いや、なんでそーなるの」


「他に好きな女の子できたんでしょ……っ」


めちゃくちゃ面倒くさい女になってる。
でも、言い出したら止まんない。



「もうやだ……っ、わたし先輩に嫌われたら生きていけない……っ」


普段ならこんなことぜったい口にしない。
重いとか思われて、呆れられちゃっても仕方ないけど。



「いや、いつ俺が嫌いなんて言った?」


「だ、だって……先輩最近全然わたしに触れてくれないから……っ」



少しの沈黙のあと。
先輩が若干気まずそうに口を開いた。



「あー……。もしかして、それが原因で杞羽は俺のこと避けてんの?」


その質問に、コクリと首を縦に振る。

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