お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。
わたしが泣きそうにしてるから、珍しく先輩がちょっと焦ってる。
「限界なんて、わかんない……っ」
いつもよりわがままが増して、先輩の首筋に腕を回してギュッと抱きついてみる。
「んー……杞羽チャン、俺も男なんですよ」
「知ってるもん……」
「かわいー杞羽チャンがそばにいると、我慢できないくらい理性がグラグラなんですよ」
「グラグラ……?」
「今もこうして、身体引っ付けられると欲情しちゃうんだけど」
声がちょっと余裕なさそう。
顔をひょこっと覗き込んだら、暗いけど至近距離だから少しだけ赤くなってるのが見えた。
「っ、そんな可愛い顔して見たらダメだって」
引き離してくるから、わたしのほうから離れないようにギュッてしがみついたら。
「……こっちがどれだけ我慢してるか知らないくせに。……フツーならそれ、誘ってるってとらえるよ」