お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。
出会った1週間前の頃は本当に人に興味がなさそうで、なんなら喋るのも面倒くさそうで。
でも、こういう気まぐれなネコみたいな性格の人は自分のお世話をしてくれたりする人にはとことん懐くみたいで……。
「……ギュッしてくれないなら寝る」
「わかりましたわかりました!!」
再びベッドに身体を倒そうとするから、とっさにそれを阻止して、先輩の大きな身体をギュッと抱きしめてあげる。
な、なんだか大きな子ども……というか、ネコを飼っているような気分。
「そ、それじゃあ、わたしは朝ごはん準備してくるので、ちゃんと起きて着替えてくださいね?」
「ん……わかった」
こうしてわたしは部屋を出てキッチンを借りて、先輩の朝ごはんを準備してあげる。
まだ出会って1週間しか経っていない人の家のキッチンでごはんを作ったりすることになるなんて。
引っ越してきたばかりの頃のわたしじゃ想像もできなかっただろうなぁ…。