お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。



「購買とかでパン買ってこなかったんですか?」

「行くの面倒い」


「食堂で食べてきたら……」

「行くの面倒い」


いやいや。
ぜんぶ同じ回答じゃん。


「で、でも、わたしの教室には来てるじゃないですか。面倒いんじゃないんですか?」


「だって杞羽に会いたかったから」


えっ、なんですか。
いきなりのこの胸キュンゼリフは。


「わ、わたしに会いたかったって……」


そんなこと言われたら、フツーはドキドキしちゃう。


どこに行くのも面倒な先輩が、わざわざわたしのクラスに来てくれるなんて……ちょっぴり嬉しいような。



「なんか食べさせてくれそーだから」

「……へ?」


散々期待値を上げておいて、一気に奈落の底に突き落とされた気分。


な、何それ何それ。
わたしに会いに来た理由は何か食べさせてほしいからってか!?

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