お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。



「もう……。わたしがお昼食べちゃったあとだったらどうするんですか」


まだお弁当に手をつける前だったからいいけど。
いや、よくないけど。


「杞羽お弁当持ってきてる?」

「持ってきてますよ」


「それちょーだい」

「ダメです、わたしの分です」


「杞羽のケチ、帰る」

「か、帰るってどこにですか」

「家」


えぇぇ……。
気に入らないから拗ねて家に帰るとか小学生じゃん。


「わかりましたわかりました!それじゃ、わたしのお弁当分けてあげますから!」


結局、その日はお昼を一緒に食べることに。
先輩と2人でいると目立つので、あまり人がいない屋上でわたしのお弁当を半分こ。


そして翌日から、作るお弁当が1つ増えることになったのは言うまでもない。

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