お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。



それで、いったん部屋の中に入れてもらった。

ついさっきまで、先輩の晩ごはんを作ってあげていて自分の部屋に戻ったのに、また来ることになるとは。



「テキトーに座ってくつろいでていーよ」


そう言われても。


いつも先輩の部屋に来たときは、だいたい家事をやって帰るから、こうして何もしないで部屋に上げてもらうのは初めて。


だ、だからテキトーにとか言われても、どうしようってなっちゃう。


とりあえず、ずっと突っ立ったままも変なので、奥にあるソファの上にちょこんと座る。


「お風呂もうできてるから杞羽が先に入って」

「えっ、そこは先輩が先のほうが……」


わたしが突然押しかけて来ちゃったわけだし。



と、というか……今よくよく考えてみたら、わたしとんでもないことをしちゃってるんじゃない……!?


いくら、近くだからここに来たとはいえ、お風呂借りるなんて……なんか、こういろいろまずいような。

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