お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。
ほら、マンガとかでよくあるラブハプニング的なの起こっちゃったら。
だ、だって、今ここにいるのはわたしと先輩だけ。
仮にも高校生の男女2人なわけで。
何か起こってもおかしくないような。
いやいや、でも普段から先輩の家で2人で過ごしてるみたいなものだから、今さらそんなこと考えても……ね!
うぅ、でもお風呂借りるっていうのは、ちょっと……というかだいぶ緊張する。
後先考えずに、目先のことだけ考えていたせいだぁ……。
思考がプシューッと停止してしまったせいで、先輩の目の前で固まって動けないし、言葉も何も発せない。
「杞羽?」
「ひっ……!!」
いきなり下から覗き込むように、先輩の顔が飛び込んできて、声が上ずった。
「急に固まってどーかした?」
「えっ……あ、や、……えっと……」
ど、どどどうした自分……!!
変に意識し始めた途端、日本語すらまともに喋らなくなってるじゃんか。