お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。



「へぇ……迷子って大変そー」

他人事って感じで、とても助けてくれそうには見えないけど、今わたしのピンチを救ってくれるのはこの先輩しかいない。


「た、大変なんです、お願いですから助けてください!」


「んー、俺もいろいろ大変なんだよね」

こんなところで寝ようとしてる人が大変そうには見えないんですけど。


「早くしないと入学式に遅刻……というか参加できなくなっちゃうんです!」


「あー……今日入学式なんだ。
ってことは、キミは新入生ってこと?」

「そうです!今日から花の女子高生なんです!」


「どの辺に花あるの?」


そんなところに興味持たないで、お願いだから助けてよ……!


「と、とにかく、なんでもします、言うこと聞きますから助けてください……!!」


必死に頼み込むと、ようやく動いてくれる気になったようで。

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