きみの隣で笑っていたい


「桜、ごめん!今日ちょっと用事あって一緒帰れなくなっちゃった!」

「全然大丈夫だよ。またあしたね。」

はあ。1人か、、まぁしょうがないよね。用事あるって言ってたし。

ゆっくり帰るか。

私は下足箱に向かって廊下を歩いた。

今日も帰ったら病院に行って、家の手伝いしないとな。

私は生まれつき心臓が悪い。中学生のとき、高校に上がる前に亡くなってしまうかもしれないとまでに言われたけど、私は病気との闘いに勝つことができた。

その闘病を頑張れたのは、紛れもなく、あの人のおかげで……。

いま、彼はどこでなにをしているんだろう。どうしてきみはなにも言わずに離れていったの?

あの日から、私、きみのことを考えなかった日は1度もないよ。



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