きみの隣で笑っていたい
私の病気が治ったとき自分のことのように喜んでくれたじゃん。

桜がだいすきだって言ってくれたじゃん。なのになんで…?

また“桜”って呼んでほしい。また逢いたい。

そんなことを考えながらいつも手提げにつけているストラップを握りしめる。

やばい、急がないと検診の時間だ。

そう思って走り出した瞬間…

「いって……。」

あ、やばい。急ぎすぎて、角を曲がった瞬間、誰かとぶつかってしまった。

「ご、ごめんなさい!怪我してないですか?」

「別に大丈夫だけど。」

「よかった。本当にすみませんでした。」

そう言って立ち去ろうとしたとき…
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