My Happiness
少しの沈黙の後、再び男の子の声が聞こえる。

―ごめんな。約束、守れねぇ………。
―大丈夫、今までありがとうね。

さっきとは違う寂しそうな声。

―戻ってくるからな。
―待ってるね。
―二人で憧れた、あの学校で会おうな………。
―うん。
―またな、慧莉………。
―またね、…………。

女の子は誰の名を呼んだのだろう?

何故か無性に気になる。


しかして慧莉の眠りは深くなり、何も聞こえなくなった。

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