My Happiness
―狙われてる、かな……?

妙に鈍感な慧莉は、確実に自分が狙われているのを確信出来ない。


考え事をしながら次々と投げられるボールを避けていく。


決して運動神経が悪いわけじゃない。
むしろ良い方だ。
けれど、体力がないため極限動かない方法を選ぶだけ。

そんな慧莉にボールはなかなか当たらず、結局は一葉に取られ、相手チームは負けとなった。




「つまんない。」

慧莉は知らない。

彼女を囲み始めた影を。

影は彼女に何をもたらす?
喜びか?幸せか?光か?

いや、影がもたらすのは
ただ一つ。

暗闇のみ。
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