My Happiness
「織原 慧莉の荷物を持ってきました。」

慧莉の鞄を志野先生に渡した。

「これも………お願いします。」

山本君もクリアファイルを手渡す。


「ありがとうね。」

そう志野先生が笑った。



「んっ…………。」

不意にカーテンで仕切られた反対側から声がした。

「慧莉っ!?」

私は思わずベッドの側へ駆け寄った。

しかし、慧莉は起きてなどいなかった。


寝言で唸っている。


「いっ……いや………いた………い。」
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